1988-12-22から1日間の記事一覧

レスギンの獅子(8)

夜半過ぎの客室からの眺めには、四方の木々の影の中にあまたの篝火が見えた。マルクはその篝火の数を概算した。兵の数は三千を下らないだろう。おそらくは四千を超える兵がいると考えて間違いない。敵の正体は判然としていなかったが、これだけの兵を派遣す…