1982-12-29から1日間の記事一覧

運命の銃声は三度響く(2)

琥珀色のバーボンを、ちびちびと喉に流し込んでいく。鼻孔へ抜ける香りと、胸元を灼くアルコール。 トムが来るまで、まだしばらくかかりそうだ。カウンターの向こうでは、マシューが渋い顔でグラスを磨いている。そこだけ全く時間が流れていないような、記憶…