龍狩人(設定メモ)

人物設定

龍呪皇エリフ
 かつての龍斬皇エリフであり、竜王バルナグを倒し、結果としてこの世にさらなる混乱をもたらした張本人。過去の行状については、年を経たことによる風化・誇大化の影響もあって毀誉褒貶様々であるが、すでに伝説上の人物であり、一部の人間をのぞいて、再び彼が現実の世界を闊歩しようとは夢にも思っていなかった。
 竜王に滅ぼされた那国の王子であるとされているが、その実は、新たなる神がこの世に生み出されるとき、12の神々によって分かたれた魂の半身。

夕影
 龍呪皇エリフの現在の姿/偽名。西の最果ての地に隠棲していたが、ヒヅルによって連れ出され、予言の告げる13の核龍と13人の巫女と出会うことになる。
 長身痩躯の青年。黒髪。

御統の君(みすまるのきみ)
 ルドラの予言者によって支持されている救世主。予言によれば、12の諸族を従え、新たなる13番目の神として13の民を統べるという。また、御統の座は16人から選ばれ、4人によって争われ、2人によって決するという。

ゴドニル
 エリフが携える龍殺しの剣。長さ七尺あまりで、ゆがんだ三日月状の刀身に四つの鎌状の刃を持つ。4振りのミスリル(御統)の武器の一つ。

賢者モデアノ
 エリフのかつての師父。竜王に対抗しうる魂の持ち主であるエリフを、那国の遺児として育て、12の諸族の祝福を受けさせ、武技と魔術を教えて鍛えた。エリフの人ならざる宿命と素性を知りながらも、我が子の様に育てた。
 彼は神々の弟子(半神)の最後の一人であったが、新たなる神の誕生と治世に不安と不満を抱いた神々の陰謀を知り、その命に背いてエリフを育てた。
 竜王バルナグとの対決の後、神々の命に背いたことが知られ、放浪のうちに非業の死を遂げた。彼が諸族の王や長から迫害されたことは、エリフに根深い人間不信を抱かせるもととなった。


ヒヅル
 エリフと行動をともにする小人族の戦姫。小人族最大の砦「モリヤ大鉱山」に出現した地龍との戦いで母を失い、自らも傷ついたことから、龍を狩る術を求めて旅をしていた。
 龍殺しの代価として一族に売られたが、72年前の事件について知るに至って、一族と袂を分かち、エリフの妻となる。
 思いこんだら一直線の烈女であり、正義感の強いまじめな女性であるが、それは一途な愛情と嫉妬深さにも現れる。
 エリフから闘気術を学び、契りにより斬岩の力を得る。
 身長四尺五分。銀髪碧眼。

ユフラタ
 長耳族の弓乙女。モーアの大森林の長耳族の大族長の孫であるが、精霊の声を聞くことが出来ない一種の障害児で、不肖の子、異端児として扱われてきた。
 樹龍の出現とともに、突然精霊使いとして目覚めるが、かえって龍の襲撃との関連を疑われ、贄の巫女とされるところをエリフとヒヅルに救われる。
 龍を打ち払ったあと、エリフの後を追いかけ、押しかけ女房二号となる。
 生い立ち故か、減らず口といたずら好きな性格の持ち主で、騒動の種となることもしばしば。
 エリフから精霊術を学び、契りにより霊話の力を得る。
 身長五尺五寸。焦げ茶色の髪と深緑の瞳を持つ。

タマキ
 狐族の夢巫女。狐の国の王女で、第一王位継承者。幻龍を追い払うため、父母に無断でエリフのもとに輿入れしてくる。狐の国では王女が誘拐されたと思い、エリフ一行に追っ手を次々と放ってくることとなる。
 包容力のあるおっとりとした、より正確には天然ボケ気味な女性だが、目的のためには割と手段を選ばない傾向が強い。にっこり笑って敵を最悪の窮地に陥れることが出来、しかも自覚はない。
 エリフから幻術を学び、契りにより夢繰りの力を得る。
 身長五尺二寸。金髪で明るい緑の瞳。

リーフー
 虎族の女将軍。


イオ
蛇族
 

オディール
 夜族

アイネ
 狼族

ルシエル
 翼族の聖女。


バルバラ
鬼族


ミン
 猫族


フブキ
雪族


ユロッテ
 人族の商人にして学者。古書に造詣が深く、伝承や予言といった秘められた知識を探求しつつも、普段は書店の女主人を営む。
 数年前までエリフが贔屓にしていた書店の娘であり、少女の頃にエリフに何度か会っており、龍を退治してくれたエリフに淡い恋心を抱いていた。エリフの龍退治がきっかけとなって、龍斬皇や救世主の伝説などの研究を始めた。その後、研究論文がピアンモの大学で認められ、その後も伝承学について広範な研究成果を発表し、権威の一人として知られることとなる。しかし、人前に出ることを避けたため、名前だけが一人歩きすることとなる。
 龍人の襲来を退ける戦いの際に、エリフから助力を求められ、行動をともにすることとなる。
 控えめで物静かな性格だが、金銭面には非常にうるさい。
 身長五尺三寸。黒髪に焦げ茶の瞳。眼鏡と三つ編み。


ハルナ
 旅の女魔術師として、エリフの前に何度か現れる。
 実は竜族巫女。エリフの行く手に先回りして、核龍を起こして回る役目を負っている。神に呪われ、寄る辺なき龍気となった龍族のため、エリフと敵対するが、幾度かふれあうことで次第に惹かれてゆく。
 かつて狂える龍バルナグとして滅ぼされた魂の転成した姿であり、分かたれたエリフの半身でもある。
 謎めいた神秘的な女性であるように見せているが、実は母性的で穏やかな女性。
 最後の対決を経て、龍族の母神としてエリフの13番目の妻となる。